中絶の罪悪感や流産の経験を抱えるあなたへ—助産師×心理セラピストからのメッセージ

はじめに——あなたは、ひとりじゃない

「あのとき、違う選択をしていたら」 「自分のせいで、こうなってしまったんだ」 「また妊娠できるか、もう怖くて考えられない」

こうした言葉を、心の中で何度も繰り返していませんか?

中絶の罪悪感や、流産の経験を抱えた女性たちが口にする言葉は、時代も背景も違っても、驚くほど共通しています。そして、そのどれもが——その言葉の重さも、痛みも——決して「大げさ」などではありません。あなたが感じていることは、本物の悲しみであり、本物の傷です。

私は助産師として16年間、産科の現場に立ち続けてきました。そして現在は、その経験を活かしながら心理セラピストとして活動しています。喜びにあふれた出産の場に立ち会う一方で、さまざまな事情から妊娠を継続できなかった方々と、数えきれないほど向き合ってきました。

この記事は、そんな経験から生まれた、あなたへのメッセージです。


16年間の現場で気づいたこと

助産師として働く中で、私がずっと心に引っかかっていたことがあります。

それは、流産の経験をされた方や、さまざまな理由で妊娠継続が難しくなった方が、みなさんとても強い自責の念を抱えているということでした。

「なぜ私だけ、こんなことに」 「もっと気をつけていれば、防げたんじゃないか」 「自分のせいで赤ちゃんに申し訳ない」

こうした言葉を何度聞いたことか。そしてそのたびに、胸が痛くなりました。

もうひとつ、気づいたことがあります。それは、自分を責めてしまう女性たちが、同時に、周りの人のことを誰よりも心配しているということ。

「夫を傷つけてしまった」 「親に心配をかけたくない」 「友人には、うまく説明できない」

自分が深く傷ついているはずなのに、視線はいつも外に向いている。それほどまでに、思いやりにあふれた、優しい女性たちなのです。


中絶の罪悪感は、あなたが「悪い人」だという証拠ではない

中絶の罪悪感について、正直にお話ししたいと思います。

罪悪感は、とても苦しい感情です。夜眠れなくなる方もいます。食事が喉を通らなくなる方もいます。ふとした瞬間に涙があふれてくる方もいます。

でも、ひとつだけ知っておいてほしいことがあります。

罪悪感を感じるのは、あなたが「悪い人」だからではありません。むしろ逆です。

深く感じ、深く愛し、深く責任を感じるからこそ、罪悪感は生まれます。それはあなたが誠実で、優しく、命を大切に思っている証です。

どんな状況であれ、どんな選択であれ、その選択に至るまでに、あなたはきっと必死に考えたはずです。悩んで、泣いて、それでも決断しなければならなかった。その苦しさを、私は現場で何度も目の当たりにしてきました。

罪悪感は、あなたを罰するためにあるのではありません。あなたが自分自身と、大切な命と、誠実に向き合った証です。


流産の経験が残すもの——誰も教えてくれなかった「悲嘆」の話

流産は、医学的には「妊娠の自然な終了」と説明されることがあります。でも、経験した女性にとって、それは単なる医学的な出来事ではありません。

心の中には、確かに「その子」がいた。夢を描いていた。名前を考えていた人もいるかもしれない。

流産の経験は、深い悲嘆(グリーフ)を残します。それは、愛する人を失ったときと同じ種類の悲しみです。にもかかわらず、社会的には「早いうちだったから」「またできるよ」と、その悲しみが軽く扱われてしまうことがあります。

それがさらに、傷を深くします。

「こんなに悲しんでいいのだろうか」 「もう前を向かなきゃいけないのに、立ち直れない自分はおかしいんじゃないか」

そう感じている方は、少なくありません。でも、どうか安心してください。その悲しみは、正当な悲しみです。悲しんでいい。泣いていい。時間がかかっていい。

悲嘆には、個人差があります。数週間で回復する人もいれば、何年も引きずる人もいます。どちらも「正常」です。あなたのペースで、あなたのやり方で、悲しみと向き合うことが大切です。


「また妊娠できるか」という不安について

流産や中絶の後、多くの方が「また妊娠できるか」という不安を抱えます。

これは身体的な不安であることもありますし、心理的な恐怖であることもあります。あるいはその両方であることも。

身体的な面については、主治医や産婦人科の専門家に相談することが大切です。多くの場合、流産後も妊娠は可能ですが、個人の状況によって異なるため、必ず医療の専門家に確認してください。

一方、心理的な「また妊娠できるか」という恐怖——これは少し、別の話です。

「また同じことが起きたら、どうしよう」 「次の妊娠を喜んでいいのか、また失うのが怖い」 「妊娠することへの罪悪感が消えない」

これらは、心が経験した傷に対する自然な反応です。体が回復しても、心はまだ準備ができていないことがあります。それはあなたの「弱さ」ではなく、それほど深く傷ついたという証です。

心の準備が整うまで、誰かにそばにいてもらうこと——それが、心理的なサポートの役割です。


自分を責めてしまうあなたへ——「思いやり」を自分にも向けてほしい

ここまで読んでくださった方の中には、今まさに自分を責めてしまっている方も多いと思います。

あなたは、他の人のことをどれほど気にかけますか?

友人が同じ状況だったら、あなたはきっと「あなたは悪くない」と言うでしょう。「十分頑張った」と言うでしょう。「一緒に悲しもう」と言えるはずです。

では、なぜ自分には言えないのでしょう?

自分を責めてしまうとき、私たちはしばしば、自分に対してだけ、とても厳しい基準を適用しています。他の人には自然に与えられる思いやりを、自分だけには許さない。

これを心理学では「セルフコンパッション(自己への思いやり)の欠如」と呼ぶことがあります。

あなたはすでに、十分すぎるほど優しい人です。その優しさを、少しだけ——ほんの少しだけ——自分自身にも向けてもらえませんか?

「私も、悲しんでいい」 「私も、休んでいい」 「私も、誰かに助けてもらっていい」

それは弱さではなく、自分を大切にするということです。


私がカウンセリングでできること

私が心理セラピストとして、皆さんにお伝えしたいことがあります。

カウンセリングの場で、私が最初にすることは「聞くこと」です。あなたが話してくれることを、ただ、丁寧に受け取ること。

流産の経験も、中絶の罪悪感も、また妊娠できるかという不安も、自分を責めてしまう気持ちも——どんな言葉も、どんな感情も、ここでは否定しません。裁きません。

そして、お話を伺いながら、私はいつもひとつのことに気づきます。

あなたには、あなた自身が気づいていない、たくさんの強さがある。

これほど深く傷つきながらも、日々を生きていること。誰かのことを気にかけながら、前を向こうとしていること。それ自体が、すでに大きな力です。

カウンセリングを通じて、私はその力をあなた自身に見つけてもらいたいと思っています。「自分はダメだ」という思い込みを少しずつほぐし、「自分にも、生きる価値がある」「自分を愛していい」と、心から感じられる場所へ、一緒に歩いていきたいのです。

心が楽になるまでの道のりは、人それぞれです。急ぐ必要はありません。ただ、ひとりで抱え込まないでほしい——それだけを、強く願っています。


まとめ——心のケアは、弱さではなく勇気です

中絶の罪悪感も、流産の経験も、また妊娠できるかという不安も、自分を責めてしまう気持ちも——それらはすべて、あなたが真剣に生きてきた証です。

どうか、自分を責めることをやめることを、恐れないでください。

自分を許すことは、あの経験を「なかったこと」にするのではありません。あの経験と、そこで傷ついた自分と、正直に向き合うことです。

あなたにはもっと、自分を好きになる権利があります。自分を愛する権利があります。

心のケアを求めることは、弱さではありません。それは、自分の人生を大切にしようとする、とても勇気ある一歩です。

いつでも、ここに来てください。あなたのことを、待っています。


助産師×心理セラピスト|16年間の産科臨床経験をもとに、妊娠・出産・流産・中絶にまつわる心のケアを専門に行っています。オンラインカウンセリング対応。まずはお気軽にご相談ください。

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